抜根について
先日、個人のお客様の現場でH2.5mの株立ちのソヨゴを抜根しました。植栽スペースいっぱいに植わっていて他の植木も近く、土も多くかかっていました。作業難易度は少し高めでした。
植木の抜根がなぜ大変なのかを簡単に説明したいと思います。
.根の構造と強さ
- 根の深さと広がり: 多くの植木は地中深くまで根を伸ばし、広範囲に広がることで地面にしっかりと固定されています。このため、根っこを抜くには深く掘る必要があります。
- 根の強度: 木の根は非常に頑丈で、地中の岩や固い土壌を突き破る力を持っています。これを人力で抜くことは非常に困難です。
. 作業の物理的負担
- 道具の使用:写真に写っているスコップ、バール、チェーンソー、チェーンブロックなどの道具を使わなければならないため、力仕事が多くなります。特に大きな木の場合、重機が必要になることもあります。
- 労力と時間: 根っこを完全に抜くためには、何時間も掘り続ける必要があり、非常に体力を消耗します。
. 障害物の干渉
- 地中の障害物: 地中には石、その他の植物の根、水道管、ガス管などの障害物があり、それらを避けながら作業を進めるのは非常に大変です。
- 天候と土壌条件: 雨が降った後の土壌はぬかるみやすく、逆に乾燥していると硬くなり、どちらの場合も作業が難しくなります。
. これらを踏まえて
- 実体験: 比較的小さいサイズの植木でも簡単に抜けないことの方が多いです。特に長年植わっていた木であったり障害物があったりすると作業は困難を極めます。3枚目の写真で使用してる道具がチェーンブロックというもので1トンまで持ち上げる事が可能です。テコと滑車の原理を利用した、少ない力で重量物を持ち上げる事ができる画期的なアイテムです。しかし最初から使用しても掘り起こせず、周りの土を取ってあげて根っこを少しずつ切っていき、負荷を少なくしてからはじめて上に引っ張りあげられます。鉛筆ほどの太さの根っこが残っているだけでも引っ張りあげられないという事もありました。



